優斗からもそんな話されてないのにー!


それにいじめるって…


優斗のお母さんは動揺している私を見て微笑んでいた。


そして、帰り際「ありがとう」って言ってくれた。


それが私にとってすごく力になる言葉だったんだ。


こんな私でも、少しは役に立てたのかな…。



病院を出て、私達は学校へ向かった。


「はぁー。お前も…やってくれるよな」


優斗が笑って私の肩を抱いた。



「ごめん。いてもたってもいられなくてさ…」


「でもあの人の思ってること…知れたからな。俺だったら絶対あんな事聞いてねーし」


「うん。優斗のお母さんもずっと悩んでいたんだよね。素直に言ってくれて良かった」


「お前が彼女で良かった」


「え?」



横を向いた瞬間、優斗が私のおでこに軽くキスを落とした。