「あら優斗君!中に入ればいいのにーっ」


ママの甲高い声が外から聞こえてきた。


え!優斗もう来てたの!?


スマホを見ると、『着いた』とラインがきていた。


やばーい!!


私は急いで制服に着替えるとダッシュで階段を下りた。


すると、玄関には愛しい人の笑顔があった。



「朝から慌ただしいヤツ」


苦笑いを見せる優斗にドキッとする。


優斗が私を迎えに来た。


夢じゃないんだね…


本当に彼氏になったんだよね…


「お、おはよう…」



「おはよ。早くいこーぜ」



優斗が私の手を握って玄関を出た。



後ろではママが笑顔で見送ってくれている。


ママに手を繋いでるとこ見られちゃった…恥ずかしい。


パパやお兄ちゃんには絶対見られたくないな…