頑張る…何を?
俺はもう頑張ることはできない。
こうやって唯を家に送ってやることが精いっぱいのできること。
「なんか…ごめんね、変な事に巻き込んじゃって」
帰り道、唯が俯きながらそうつぶやいた。
「別にいいよ…俺がただあの客にムカついたからしたことだし」
「うん。でも助かった。あの人たち怖かったから…」
「この前もなんかされたんだって?」
「うん、名前とか聞かれたり、バイト終わったら一緒に遊ぼうってしつこくて…腕も握られて怖かった…」
腕を握られた!?
あいつらきたねぇ手で触りやがって…
「今度またなんかされたら仕事中でも叫べよ?」
「うん…」
今思い出したけど…
俺さっきあいつらに“俺の女”とか言ったんだよな…
唯に聞こえていただろうか。



