先生は救世主

「どうかした？乗らないのか？」


その場から動かないあたしに、慶助さんが聞いてくる。


「一緒に登校したら、怪しまれるよ？」


あたしの言葉に、慶助さんは、少し困った顔をした。


「あー、そっか。
んま、それはそのときでいいよ。適当に対応するから。
ほら、乗って？」


「うん。ありがと。」


「ああ。」


あたしが車に乗ると、車は動き出した。