「着替えられました。」 あたしがいうと、先生は振り返る。 「では、帰りましょうか。」 「はいっ。」 「怖いので、次からは僕の友達に、明梨嗄さんと一緒にいてくれるよう、お願いしておきます。」 「いえ、そんな。 悪いですよ。先生にも、そのお友達にも。」 「いいんですよ。 僕の大切な“奥さん”ですから。」 その言葉で、自分の顔が、赤くなったのがわかった。 「……ありがとうございます。」