「えっ。 靴って、履いたままでいいの?」 「ああ、そのままでいい。 それより、ついて来ないと迷子になるよ?」 迷子になるって……。 やっぱり、外から見たように、すごく広いんだろうな。 そんなことを考えていると、慶助さんが近づいてきて、あたしの手をとった。 「行こう。」 「うん。」 慶助さんの手はあたたかくて、冬の寒さで冷えていたあたしの手に、ぬくもりを与えてくれた。