「さっきはごめんなさい……。」 「謝らなくていいよ。」 慶助さんは、赤ちゃんをあやすように、頭をポンポンっとしてくれる。 おかげで、体の震えも収まってきた。 「慶助先生……。」 美咲さんは、驚きと戸惑いが混じったような顔で、慶助さんを見ていた。 「君は、みんなにばらす?」 「……いえ。 そんなことしても、慶助先生たちを引き剥がすことはできない、とわかったので。」