「うん?」 あたしが聞き返すと、あたしの体を離して、あたしを見つめる慶助さん。 「……何も、なかった? 一応、さくに頼んではおいたけど。」 「そうだった! 実は、知らない男の人たちに、つれていかれそうになって……。 朔也が助けてくれたの。 でもそれ、慶助さんのおかげだったんだよね? ありがとう。」