「鬼斗!!」

「落ち着け、大丈夫だから」

溢れ出た血を手で押さえながら、地面に石を置き、上に裂いた布を何回か追って重ねた。

その上に鬼斗を寝かせ、後ろからの出血をを塞いだ。

「鬼斗だっけ?動くなよ。動いたら傷がえぐられて傷が広がって死ぬからな」

「…あ゙…」

容赦ねぇな…

「おいチビ。ナイフはコイツに見えないように捨てて来い」

「?」

「はぁ…そんぐらい考えろよ…治療している間、虚ろなコイツが自分の血が付いたナイフを見てみろ。治った後、そのことを思い出して先端恐怖症になる可能性が高くなる」