蒼き瞳~月の姫と悪魔~


俺は辺りを見回す


広い城だな…
こんな所に2人で住んでいるのか


……まあ俺がみんな殺したんだけどな



華夜「…私達の他には誰も居ないわ
…みんな殺されてしまったから…」



そう言った華夜の瞳はどこか悲しげでだけど…少し殺意を感じた


俺は何も言わなかった
いや、言えなかった



華夜「柚綺…今日はここに泊まっていきなさい
また妖魔に襲われる可能性があるから
朝が来るまでここに居た方が安全よ」


そうだな…そうするか…




食事が終わって今はベットの上
寝ようと思っても寝れない


てか…華夜のあの顔が頭から離れねない


ベットから起き上がって華夜の部屋に向かった

華夜の部屋のドアを開けると


……寝てる?
しかもベットの上じゃじゃない


窓の所に刀を抱えたまま座って寝ている


何であんな所で…


俺はそっと華夜に近づこうとした
しかし……

バッ


柚綺「……!」



エマ「…姫様に何をするおつもりですか?」


こいつ…華夜の付き人の雪女
俺を見張っていたのか…


エマ「…こんな所で何してるんですか」



柚綺「いや…えーと…」



まずい、ここで戦うわけには…
てか別に戦いに来たわじゃ…



エマ「やはり所詮は悪魔
姫様の命を取りに来たか
そんな事はさせない
お前は今ここで私が殺す!」


雪女は戦闘モード


やばい…
今の俺じゃこいつにすら敵うかどうか…
どうすっかな……


チャキ…


その時、刀を抜く音が聞こえた
気づくと華夜が起きていた



………何だ?
さっきまでの華夜と違って表情が…



エマ「姫様…」



華夜が立ち上がったその時ドーンと大きな音が鳴り響いた