*エマ*


華夜「ああぁぁ――っ!」



姫様を中心にと激しい風がふく



姫様の霊力が変化していってる
これは霊力というより…魔力に近い
いつも姫様包み込んでいる青いオーラが赤く変化していく…



そして瞳の色も青から赤くなっていく




これだけの変化…まさかっ…力の暴走…!?



夜光様の死をきっかけに眠っていた力が目覚めてしまった!?



私はすぐ姫様に呼びかけた


エマ「姫様!落ち着いて下さい!姫様!」



いくら呼びかけても姫様は真っ直ぐルイスを睨んでいて聞こえていないみたいだった


まさか…意識を失ってる!?
これじゃ暴走が止まらないっ



ルイス「何だ怒ったのか?
弱いのが悪いんだ
そんな奴死んで当然なんだよ」


こいつわざと挑発を…っ



姫様は一瞬俯いた
しかし顔を上げた瞬間に



消えた!?



そう思ったのもつかの間
私の後ろで鈍い音がして何かが地面に思い切り叩きつけられる音が聞こえた



急いで振り返ると姫様の姿と地面に叩きつけられたルイスの姿




まさかあの一瞬で移動したの!?
そして攻撃まで…
なんて早さっ!?全然見えなかった
今までの姫様なら考えられない…
これが姫様の本当の力だというの!?



ルイス「ガハッ…………」



一瞬で傷だらけになったルイスはさっきまでの余裕な表情は無くなっていた



ルイス「…このやろ…っ」



ルイスは立ち上がろうとするが暴走した姫様は容赦なかった




姫様は容赦なくルイスに攻撃し続けた



しかしルイスも紙一重の所で交わして攻撃に出てくる

暗黒刀で姫様を突き刺そうとする



エマ「危ない姫様!!!」



次の瞬間私は凍りついた


ルイス・エマ「!!!?」




華夜「…………」




姫様は右手で暗黒刀を防いだ



手からは血がどくどくと流れ出ている
それにも関わらずに姫様は表情一つ変えなかった



赤い瞳は凍るほど冷たく感じた



ルイス「狂ったか!利き手を潰すとはなっ!」



姫様…