「そうだったんだな…。じゃあ…」
和也は暗い顔をして言った後に、ボソッと何かを言ったためあまり聞こえなかった。
「ん?何か言った?」
そう私が聞き返すと、和也は口を開いた。
「じゃあさ、俺にもチャンスある?」
「チャンスってなに?」
私は和也が言っている意味が分からなかった。
「あーもう。何でわかんねーかな…。俺は、お前の事が好きだって言ってんの!」
私はビックリした。
だって和也とは会ったばっかだし、それにいつも私をバカにしてくるから嫌いなものだとばかり思ってた。
和也の気持ちを言われて、私は困った。
確かに和也の気持ちは嬉しい。
だけど私は今記憶がないんだ。
記憶が戻ったら、また功太くんと付き合うんだから。
だって、前の私はちゃんと功太くんを好きで、付き合ってたんだから…。