何度でも君を好きになる



授業が終わって俺は急いで帰ろうとすると、誰かに引き止められた。


反射的に振り向くと、そこには不安げな顔をした坂下がいた。


でも俺は急いでいたため、早く終わらせたい気持ちで口を開いた。


「なに?」


「ねぇ…、何で今日葵が来ないのか事情って知ってる?」


俺はどう答えるべきなのか迷っていた。


人にペラペラと喋れるものではないと分かっていたし、第一坂下が俺に聞いてくるって事は先生にも聞いたのだろう。でもその先生が言わなかったんだ…。きっと葵の両親が言ったのだろう。あまりクラスの人には話さないでほしいと。


でも、俺が迷っているのはそういうことじゃなく、葵と一番仲が良い坂下にまで黙ってていいのかって事だ。