しばらくすると、病院につき外に出ると女の人と男の人が駆けよってきた。
たぶんあれが葵の両親なんだろう。
救急隊員の人が葵の両親に何かを喋っている。
救急隊員が喋り終わったのと同時に女の人の方が崩れ落ちた。
俺は急いで駆け寄り、喋りかけた。
「大丈夫ですか?」
「ええ…。大丈夫よ。ところであなたはどちら様かしら?」
「俺は…、葵さんとお付き合いをさせていただいている、高野功太と申します」
葵のお母さんにそう聞かれ、恥ずかしかったものの俺は素直に答えた。
「まぁ、そうだったの…。あのこ何にも言わないからそういうこと分からなくて…。今日もおしゃれして出ていくから、結衣ちゃんとお出掛けかと思ったらデートだったなんて」
「そうだったんですか…」
葵の事だからきっと恥ずかしくて言わなかったんだろう。
「あの、さっき救急隊員の人になんて言われたんですか?」
「あぁ、なんか結構重体だから命が危険かもしれないって…、言われて…」
「えっ……。そんな」
俺はその言葉を聞いた瞬間、自分の頭が真っ白になったのが分かった。

