何度でも君を好きになる



病室につくと、話し声が聞こえたため葵が看護士と話しているんだとばかり思っていたから、俺はドアに手を伸ばして少しドアを開けた。


すると、中には葵と男がいた。


俺はすぐに悟った。


これが葵の元カレで、葵の好きなやつなんだと…。


男の俺でも分かるくらいに、葵の元カレは今でも葵の事が好きだと思う。


それが背中からすごく伝わってくるから。


元カレが優しく葵に付き合ってほしいと言うと、葵は確かに“こちらこそ、よろしくおねがいします”って言ったんだ。


俺はバカバカしくなって、その場で顔を俯けた。


こんなところに居たくないと思い顔を上げて歩き出そうとしたのに、2人が抱き合っているところを見ると、さすがにきつかった。


だから俺は、ドアを静かに閉めて走って屋上に向かった。


あの事が嘘であってほしいと願いながら…。