非常階段を降りきると、私は看護士さんのところへ行った。
「あのっ!」
そう言うと看護士さんは振り返った。
「あ!葵ちゃん。和也くん見つかった?」
「はい。ただ、今は1人にしてほしいって言われたので、検査って明日にしてもらうことって出来ますか?」
私がそうお願いすると、和看護士さんは分かったわと言った。
「先生にお願いしておくから」
そう言ってニコッと微笑んで去っていった。
私はそのまま病室に戻った。
病室に戻ると、携帯が光っていたので開いてみると、それは功太くんからだった。
『明日お見舞いに行くから』
そう書いてあった。
私はついつい幸せな気持ちになって、笑ってしまった。
功太くんからこんなことを言われるだけで幸せだなんて、私って重症だなぁ。
そんなことを思いながら、返信をしてベッドに入った。