屋上に入って少し歩くと、日陰ができているところがあった。
そこを覗いてみると、人影が見えた。
「か…、ずや?」
そう呼んでみれば、その人物は顔をあげて私を見た。
「葵?なんでここにいんの?」
「和也が検査があるのにいないって看護士さん達がさがしてて、それで私も探すことになって…」
そこまで言うと和也はしまったという顔をした。
この様子だと、検査があることを忘れていたのだろう。
「早く戻ったほうがいいんじゃない?怒られちゃうよ?」
「…いいや。ここにいれば、葵といれるし」
またまたそんなことを言って…。
「駄目でしょ。私も日が当たって暑いし、検査には行かなきゃ」
「じゃあ葵もこっちにこればいいじゃん。検査なんていつでも受けれるし」
そういう問題じゃないと思うんだけど。
先生達だって都合があるだろうし…。
「いやいや、駄目だよ。先生達だって都合があるんだから。戻ろう?」
そう言うと、和也は私を見た。
「俺は葵といたいよ?駄目なの?それは」
いたいって言われても、困るんだけどなぁ。

