荒んだ。
荒れ果てた荒野が視野に広がる
植物と呼べるものは少なく。
食物と呼べるものは見当たらない。
かつては。それでも栄えていたのだろうと思わせる 今や寂れた大都市がそこにはあった。

エウプラーギアー。繁栄が約束された大都市。

今や繁栄ほど似つかわしく無いと言わざるおえない。
それほどに痛々しい光景が広がる。

力あるものは 力無き者から むしり取る。
金と言うものに今や価値などない

生きてく上で必要なもの。
飲食だ。

歳など関係なく。
騙し騙され この都市は成り立っていた、

ゆえに 信じる。信用する
助ける。助け合う。 そう言ったものはない。

神が見捨てから 世界は酷くなる一歩だった。

貧困が人の欲を倍増させる。

この世界に もはや暦など存在もせず
日が昇り また生きていたと言う実感を持つでけだった。

神々は本当に見捨てたのか
そんな事すら考える人も居なくなっていた。

そんな大都市に
一冊の、書物を大事そうに抱えた少年が居る。
今や価値などない その書物を
少年は両手でしっかり抱え
歩いていた。
そして行き着いた先は 大きな門

少年は大きく深呼吸をして
町の外へと脚を一歩踏み出した。