確か広重とは一夜を共にしたとかいう噂があった。 本当か嘘かどっちでもいいけど、金子さんが馴れ馴れしいことには変わらないし、 広重だって年下のくせに軽い口調で話しているのだから、それなりに仲は良いのだろう。 エレベーターのドアが開く前に、階段を上った。 四階だから行けないこともない。 そんなことより、同じ空間に居たくなかったのだ。