「よく聞きなさいよ来栖真琴」 先程よりかも近くで聞こえる彼女の声。 ああ、さっき背中に感じた振動はきっと 彼女の頭だったんだ。 「なんだよ」 「……萌絵」 「は?」 突然、なぜ自分の名前を呼んだ? 黙り込んだままの俺にイラついたのか、彼女は俺の背中を思い切り叩いた。