お姉ちゃんはもう死んでるんだから、と冷ややかに言う母親と、じっとこちらを見つめ続けている女の子。 俺には、果たしてこの人達が見澤萌絵の家族なのかは分からない。 けれど、 背中越しに聞こえた「もか……」という彼女の声。 そして、ぎゅっと俺の服を掴む彼女。 「あの、俺の妹に何か用が?」 できるだけ笑顔を意識して女の子に言うと 彼女は、ぱっと目を逸らした。 「あ……いえ、何もないです」 恥ずかしさなのからか、 頬を赤く染めて「ごめんなさい」と謝ると母親と共に去って行ってしまった。