お前がくれたチャンス。

お前の思い……

決して無駄にはしないと誓うよ。


「萌絵、玲斗のぶんまで幸せになろう」

「う、ん……っ」


それが、俺たちができる唯一の恩返しだ。


だから玲斗。

これからもずっと、見守っててくれよな。



最初は、幽霊の女の子に恋をするなんて思ってなかった。

けど、いまこうして俺の隣には萌絵がいる。

俺がこうしていられるのは、玲斗、お前のおかげだと思う。


だから、俺はお前の分まで生きて、
お前の分まで萌絵を愛してやるよ。


「帰ろうか、萌絵」


そんな思いを込めて、彼女の手を握り締めた。



この俺が幽霊に恋をした!? ―END―