「―――くん、真琴くん」 「んー……なんだよ……」 小声で名前を呼ばれ、まだ眠い目をこすって瞼を開けると玲斗の顔が映り込んだ。 「起こしてしまってごめんよ」 「別に、いいけど……」 布団から起き上がって大きな伸びをする。 「少し、話したいことがあるんだ」 2人きりで話したいという玲斗の要望を聞き入れ、散歩をすることにした。 「で。話ってなんだ?」 うーん、なんか今日の朝は少し冷えるな。 「萌絵のことなんだけど」 「うん」