玲斗が口を閉じたことによっておとずれた静寂。
聞こえるのは、虫の音と風に揺れる草木の音だけ。
そんな中、コイツは今、何を思っているのだろうか。
玲斗の顔をじっ、と見ながらふとそんなことを考えてみる。
それに気づいたのか、ふとこちらに視線を戻すと彼はにっこりと微笑んだ。
「なに、見とれてた?」
「ばか言うな。男には見とれねーよ」
しゃがんで玲斗の頭を小突くと、玲斗は「痛いよー」と苦笑した。
「それにしてもさ」
よっこらしょ、と立ち上がって服についてしまった草や土を払い落とすと俺と萌絵を交互に見てからニカッと笑う。


