「字がぼやけて見えねー……」
そこは水に濡れて滲んだかのように、字がぼやけていて上手く読み取れない。
「あ、そうか。これって幽霊しか読めないんだった」
「俺が見る意味ねぇじゃん」
「じゃ、僕が読み上げるよー」
玲斗が文章を目で追いながら俺にわかるように読み上げてくれる。
その内容は長たらしくて、尚且つ小難しいものだったので要約してみる。
「要するに、霊感のある異性の生気を吸ったら長期間は生身の人間になれると?」
「まぁそんな感じだよ」
本を閉じてのほほんと答えた玲斗に、俺の隣で萌絵は首を傾げる。
「でも、私……
真琴の生気なんて吸ってない」
その言葉に何度か瞬いてから、玲斗はプッと吹き出した。


