「なによその適当な返事っ」
むっと唇を尖らせながら、少しいじけたように指先を弄り出した萌絵。
そして、あることに気づいたように首をかしげた。
「あれ、なんで……?」
「どうした」
ひょいと顔をのぞかせるが、特に変わった様子はみられない。
しかし彼女は目を丸くして俺の腕を引っ張る。
そして、勢い良く俺の顔の前にびしぃっと己の手のひらを見せた。
「見てよこれ!元に戻ってる……っ」
「嘘だろ?……あ、 マジだ」
そう。
つい数分前までは透けていた萌絵のからだ全体が今では全く透けていないのだ。
「うそ……なんで?」
萌絵は最初みたいに月光に透かして何度も何度も確認している。


