「……っ」
「私ね、アンタが好きだった……
馬鹿で変態で口が悪くて。
けど、心配症で優しくて面倒見がいいアンタが……好きだった。
いつの間にか惹かれてたんだよ。
でも私じゃダメなんだ。
だから、ね?……さよならしなきゃ」
これ以上皆に迷惑かけられないし、と言い、俺に背中を向けて歩き出した彼女。
このままでいいのか?
本当に、このままで。
もう―― 会えないかもしれないのに?
「――っ萌絵!」
彼女の左手を強く掴んでぐいっと引っ張る。
倒れてくる肢体をしっかりと強く胸に抱きしめる。
「なに、やってるのよ……ばか真琴」


