「なぁ、吉原って全く泳げないの?」
「え……?あ、ああ」
腰まで海に浸かりながら俺はふと彼女に尋ねた。
「そうか。あ、いや。それなら教えるのも慎重にいかないといけないしさ」
「うむ……よろしく」
「はいよ、了解」
そいや、俺のダチにもカナヅチのやついたなー…。
キャンプで海水浴行った時にクラスの奴に突き飛ばされて溺れそうになって、涙目になってたよなー…
あれは流石に俺でも可哀想だと思ったわ。
……なんてことを思い出したりしてみる。
「よし。じゃあまず、浮いてみようか」
「浮く……?」
きょとんとしてる吉原は、どうやら【浮く】ということを理解していないようだ。
「体の力を抜いて。リラックスして」


