ーーーーーーーーーーーーーー
そしてやってきた当日。
「真琴くんのお母さん、行ってきます!」
「はい、行ってらっしゃい。楽しんでね」
「あっつー……外出たくないわー……」
もう手遅れだけど。
萌絵は黒白のチェック柄のワンピースに身を包み、麦わら帽子を被っている。
頬を撫でる様なやさしい風に艶やかな黒髪がさらりと揺れて、ふんわりといい香りがしてくる。
そんな萌絵を横目で盗み見る。
まぁ、こんなところは女の子なんだよなー
言動がいろいろアウトだけど。
すると俺の視線に気づいた萌絵は形のいい唇を尖らせた。
「な、なによ!」
「別に」
「もしかして、見とれた……?」


