「いま、女の子見てたでしょ!」
「それがなに?」
「変態!浮気者!」
はぁ、意味分かんねー……
なんで見るだけで変態で浮気者になるんだよ。
「言っとくが、俺は幼女には興味ない」
「あ、そ」
プイッとそっぽを向いて歩き出した萌絵。
「おい」
話しかけても歩みを止めない。
「おいって」
「……」
しびれを切らして彼女の左手を掴む。
「どこ行くんだよ」
「決まってるじゃない。……帰るのよ」
その言葉に俺は本日何度目か分からない溜め息をつく。
「もしもーし、そこの目の前のお嬢さん。
家なら反対方向ですけどー」
その言葉にぴたりと足を止めて勢い良く振り向いた。
「し、知ってるし!」
顔を真っ赤に染めて早足で歩く彼女のとなりを、俺は静かに苦笑しながら歩いた。


