「あ、あのっ」
「萌絵ちゃん?どうしたの?」
萌絵は静かに椅子から降りると母さんの近くに行く。
「私と真琴―……くん、今週末に海に行くので、私の水着を選んで欲しいなーって」
だから水着の話しをしてたんです、と小さく笑いながら上目遣いで母さんを見る。
すると母さんもそれに納得したのか、何度も頷く。
「そう、そういうことなのね」
若いわねー、とにこにこ顔で俺と萌絵を交互に見てくる母さん。
頼むから余計なことを言うなよ―――
「それなら、行ってらっしゃい」
「はぁ?母さん、あの」
え、待って。
なにこれ。
「萌絵ちゃんの水着はおばさんが買ってあげる。 あ、あと、せっかくだし、ついでに2人で何か美味しいの食べてきたら?」


