家が見えてきた。
玄関先にはエプロンを着けたままの母さんが立って、きょろきょろしている。
いつまでも帰ってこない俺にしびれをきらしたのだろう。
やがて俺たちに気がつくと母さんは頭の上で大きく手を振った。
「真琴ーっ萌絵ちゃーん、ご飯よー!」
「ごめん母さん遅くなった」
汗を拭いながら言うと母さんは呆れた顔をした。
「ほんとよ~、一体どこまで行ってたの?
急がないとせっかく早起きしたのに学校遅刻するわよ」
「おう。シャワーしてくる」
数分でシャワーを終わらせて、さっさと朝食を口の中にかきこむ。
俺の隣では萌絵が上品に焼き魚を食べており、玲斗はそれを指をくわえて見ている。


