「バカ真琴の分際で……っ」 「うん」 「き、今日だけなんだから」 「うん」 萌絵は俺のスウェットの裾を掴んで小刻みに肩を揺らす。 時々、口から漏れる声。 きっと声を出して泣くのを我慢しているのだろう。 頭をぽん、ぽん、と優しく叩くとそれを合図にしたかのように萌絵は小さな子供みたいに大きな声で泣いた。