目元をごしごしと擦って振り向いた彼女の目は少し赤みがかっていて、それまで涙を流していたことを教えていた。 「関係無い、ねぇ……まぁ確かにそうだな」 スウェットのポケットに手を突っ込んだまま、すぐそこを流れる水をぼんやりと眺める。 「俺はまだ生きてる人間。 萌絵と千草玲斗は幽霊。 俺たちは家族でも親戚でもないよな。 だけどさ、話を聞くくらいなら他人でもできるだろ?」 「……何が言いたいのよ」 萌絵が綺麗な顔を歪める。