それと同時にさっき会ったばかりの美咲がチラリと脳裏に浮かび 微かに瞳が濡れるのが分かる。


重い足取りで私は美咲のクローゼットを開け 中から綺麗な制服を取り出した。


黒チェックのスカートに白いシャツ 指定の赤ネクタイ。


可愛いと人気の制服で これを着た美咲は妹の私から見ても凄く可愛いかった。


でも これを明日から私が着ることになる。


私が通っていた高校にはすでに退学届けを出している。


事情を知っている先生は何も責めず ただ 「落ち込まないで」 と言っていた。


大丈夫だよ先生。


私 落ち込んでなんかないから。