「にゃあお」



アラーム代わりに猫の鳴き声。


それが私の平和で平凡な毎朝。


耳元で聞こえた愛らしい鳴き声と 頬に擦り寄る柔らかさにゆっくりと瞼を開ける。



「ブラン おはよ…」



「にゃあ…!」



真っ白な体に綺麗なオッドアイ。


右目青。左目は黄緑。


ブランは私達が高校に入学してまだ間もない頃に出会った捨て猫。


車にひかれて瀕死だったブランを助けたのが始まりだった。