ウソ恋




早く彼から離れたい。


そんな思いがつのり 私は早歩きで翔太から離れた。


ううん 離れようとしたんだ。



「――……っ?」



え?は?ちょっと 待ってよ…。


頭が混乱してついていけない。


離れる翔太の顔。


離れる翔太の手。


離れる翔太の唇。


どうして いきなり?


私の意見なんて聞かないで 勝手にしたの?


彼はこんなにも 身勝手な人間だったの?