ウソ恋




そしてまた少し経つと変化が起きた。


彼女のようで 彼女よりは儚い花のような子がクラスに来たんだ。


見た目は同じ でもその目は彼女になかった怒り 殺意までもが見えていた。


その子は王子と付き合い まるでうちを陥れようとしているように見えた。


――…お願い。


うちを陥れて。


1番下までうちを落として…。


だからその子にも遠慮はしない。


ただ その子の手首を切ることはなかった。


切ろうとした時もあったけど その度に頭に声が聞こえてきたんだ。



『やめて !! 』