ウソ恋




時が流れた今じゃ うちは彼女に刃物を突き立てていた。


何してるのうち?


こんなことを望んでたの?


うちを見上げる大きな瞳は 痛みに涙を浮かべるくせに怯えなんてなかった。


強くて 綺麗だと思った。


こんな事さえなければ友達になりたかった。


一緒にお喋りしてみたかったなぁ…。


でももう遅い。


ここまで落ちたら這い上がれない。


…そうだよ。


全部王子のせいなんだ。