「ま 待って !!

みさ…っ……優美 !! 」



どうして…名前まで知ってるの…?


病室を離れようと走り出していた足は 翔太の言葉によって急停止し 床にくっついたかのように動かない。


あはは…まるで魔法みたい。


ううん これはきっと翔太の魔法なんだ。


だってそうじゃなきゃおかしいもの。


どうして私 こんなに嬉しがってるの…?


本来の名前を呼ばれて また会えて それだけなのに涙が出てきちゃった…。



「…ねぇ 翔太は何を
知ってるの?」