不思議そうに看護婦さんを見れば 彼女はいつものように微笑む。
「美咲さん 目覚める様子はありませんか?」
微笑んでいた看護婦さんはその顔を変え 心配そうに美咲に近付いた。
もしかして 美咲の様子を見に来たの?
まぁ看護婦なんだから当たり前のことなのかな。
「…無いです。
あの 美咲はいつ目が覚めるんですか?」
「分かりません。
手首をかなり深く切られたみたいで…。
でも治療は成功しましたし 本来ならもう
目が覚めても良い頃なんです。
それなのに美咲さんが目を覚まさないのは
精神的に起きたくないと拒否している
からかもしれません…」
