いけないな…。
毒抜かれちゃったみたい。
真希さんって不思議な人。
あの笑顔は 人を安心させる効力でもあるのかな。
何でも受け入れてくれる包容力が 真希さんには備わっているみたいに思える。
振り帰り際に見えた零太くんは 私をただ見つめていた。
その顔は無表情で 何を考えているのかなんて分からない。
まだ警戒しているのかな…。
まぁ良いけどね。
どれだけ警戒しようが 私の復讐は止められない。
止められるわけが無いんだ。
翔太と少し駄べりながら 翔太の家から少し離れた場所で――…
「美咲 手貸して…」
