間違いなく、俺の知っている
『向井 夏樹』だった。俺は、一瞬固まった。いや、確かに一週間後日本に引っ越すとは言ったけど、普通にクラスメイトとして今、あそこに立っているんだ。驚きすぎて目が点になってしまった。
モブ女1「正人くん?どうしたの?」
モブ女2「いきなり固まったりしてどうかしたの?」
回りの女子に心配されたが、大丈夫だと言って目を擦った。
(やっぱり、見間違いなんかじゃない!夏樹だ!)
夏樹もこちらに気付いたのか、少し驚いでいた。
夏樹「向井 夏樹です。前はロサンゼルスにいました。今日からよろしくお願いします。」
夏樹の自己紹介が終わり、夏樹は俺の後ろの席に座れと先生に言われ、今は俺の後ろで座っている。
モブ女3「夏樹くん。これからよろしくね。」
夏樹「こっちこそよろしくね。」
ニコッと微笑むと、話しかけた女は顔を赤くして違う方を向いた。
休み時間になると夏樹の回りを囲むように女子が沢山いた。
モブ女1「ねーねー、夏樹くんは英語が話せるの?」
モブ女2「血液型は?」
モブ女3「誕生日は何時なの?」
…質問攻め状態になっていた。夏樹はアタフタすることもなく、全ての質問に答えていった。
(…意外とポーカーフェイス…。流石、夏樹って感じだな…。)
モブ男1「なー、正人。」
「何?どうかしたか?」
モブ男1「向井ってさ、これから大変だよな…。」
「…それは、同感。」
クラスメイトの男子と俺はしばらくの間話をすることにした。夏樹はずっと女子に囲まれているから。色々と話したいことはあるけど、これからクラスメイトになるのだから話すチャンスはいくらでもあるのだから。