「…背が高いのは本当のことだし。」
夏樹「あはは。両方とも本当の事だと思うよ。でも、中身は子供っぽいじゃん。(笑)」
…でも、夏樹って綺麗な顔してるんだよなー。男って感じじゃなくて、美少年?みたいな感じの、女っぽいみたいな?
夏樹「そういえば、何時までここにいるんだい?英語が話せないってことは観光かなんかで来たんでしょ。」
「よく、分かったね。こっちには仕事で来てるんだよ。(まぁ、今は観光してるけど…。)3日後には日本に帰るよ。」
夏樹「へー、僕は1週間後に日本に引っ越すんだ。僕の父さんが仕事の都合で日本に行くことになったんだよ。」
仕事の都合って…夏樹は金持ち?なのかな。
そう考えていたら、スタッフさんがやってきた。遅いから迎えに着ました。ってちょっと怒りながら言っていた。俺は、夏樹を見て、
「…じゃあ、またな!夏樹。」
夏樹「うん、またね。」
俺達はそう言って別れた。ロサンゼルスに来て3日が経った。俺は日本に戻ることになった。
(3日ぶりの日本。)
飛行機の窓を見てそんな事を思っていた。
(夏樹…。なんか、また会えるような気がする。)
そんな考えが俺の中に密かにあった。確信みたいな感じにも似ている気がするが、そんなこと今はどーでもいいや。疲れたから、寝よ…。

そして、数日経ったある日…。
学校でとあることを耳にした。転校生がやってくると。あちこちザワザワしている。
(転校生…か。)
ガラガラっとドアの開く音がした。先生が教室に入ってきたみたいだ。そして、

『向井 夏樹』

と、黒板に書かれた。俺はその名前に見覚えがあった。二度見してしまった。
少し経ってから、転校生らしき人が教室に入ってきた。