本当の恋を… 〜僕等の恋愛事情〜

いよいよ、県大会前日になった。夜、部屋で過ごしていると、秋からメールが届いた。

"窓開けて"

そう書いてあったから、窓を開け、ベランダに出た。秋も同じタイミングでベランダに出てきた。携帯の着信がなった、秋からだ。
秋「いよいよ明日だね。県大会。」
「あぁ、そうだな。てか、目の前にいるのに電話越しかよ。(笑)」
秋「うん。ごめんね。明日は行けるか分からないから。今…伝えなきゃダメだと思って。」
「…どうした?」
秋「今から、袋投げるから受け取って。」
秋から投げられた袋をキャッチした。開けてみてと言われたので開けてみると、
赤色のミサンガが入っていた。
秋「…お守り…。明日、がんばってね。」
秋はそう言って部屋に戻っていった。
「…ありがと。秋。」
電話越しになってしまった感謝の言葉。
本当は本人に直接言いたかったが、今はまだ…。
俺は、少ししてから部屋に戻った。

___県大会___

俺達はかなりいい所までのぼりつめていた。秋は、県大会の時は稔さんの手伝いがあると言って、試合にはみにきていなかった。どんどん勝つにつれて相手もまた、強くなっていた。かなり厳しい状況になったりもしたが、勝つことができた。
そして、
ついに決勝戦が始まろうとしていた…。

冬馬「…いよいよ…だな。」
「…そうだな。少し、外の風にあたってくるわ。時間になったら戻ってくるから。」
俺は外に出た。丁度心地よい風が吹いていた。風の音と一緒に二つの足音も聞こえてきた。
?「…四ノ宮くんじゃないか。」
「…よぅ、2年ぶりぐらいだな。…立花。」
夏樹「…今日こそ白黒はっきりつけようじゃないか。」
正人「…楽しみにしてるよー。ノエルくん。」
「…それじゃあ、俺は戻るよ。ソロソロ準備もしなきゃいけないしね。」
夏樹「そうだね、それじゃあ…また後で。」
俺達はその場から立ち去った。