ノエルside

俺は、小さい頃から特別何かに優れているわけではなかった。何をやっても続かなくて、習い事とかも直ぐやめていくタイプだった。けど、小2の頃にテレビでバスケの試合を見た。すごく興奮したのを覚えている。俺もこんな風になりたいと思った。それから、庭でよくボールをついてバスケをすることが多くなった。
冬馬「毎日やってて、あきないのー?」
隣の家の冬馬が話しかけてきた。
「あぁ、すげー、楽しいよ!冬馬もやるか?」
冬馬「やーだ、疲れるのはパス。」
だけど、やっぱ気になるのかよく、冬馬は俺がバスケをやっているのをよく見ていた。しまいには、
冬馬「俺も、やってみたい。おもしろそうだし。」
ペロッと舌をだしていたずらっ子みたいに笑いこちらにやってきた。それから俺たちはよく、バスケをするようになった。何故だかは分からないがバスケだけは飽きなかった。
秋「楽しそうだね!」
窓から見ていた秋がそういった。
(あぁ、すごく楽しい…。)
こんなにも夢中になれるものがあるんだ。
月日が流れ、俺と秋は中学生になっていた。制服ってなんか慣れない…。動きづらいし…。
秋「ねー、部活は何に入るの?バスケー?」
俺の隣を歩いていた秋が首を傾げながら聞いてきた。
「そのつもりだけど。」
秋「じゃあ、私もバスケ部にしようかな。なんだかおもしろそうだし。」
秋は笑いながら、歩いていった。