「それで?
もう気がすんだなら、早く帰れ

邪魔だ」

「うっわー、失礼〜
折角、来てあげたのに〜」


恭也はいつもの態度で
遥を毛嫌いしている感じだった


「あっ、そうだ!
夕也、少し借りてもいーい?

昴とも仲良くさせたいし〜
僕も夕也と遊びたーい」

「いいぞ、好きに持ってけ」

「ちょっと!恭也!?」

「うわぁーい!
じゃあ少し借りるね〜?

さぁ、夕也
僕と一緒に行こうか?」


遥は夕也の小さな手を握り
ニコッと笑って三人仲良く部屋から出て行った


「ゆ、夕也ー!!」


は、遥に連れて行かれた…!
夕也に何かするんじゃ…!


「大丈夫だって、蛍
遥のヤツは、夕也を家族と思っている

家族のヤツを落とそうとは考えねぇよ」

「昴くんはどうなの!?」


昴くん…
遥にべったりだったじゃない!

まるで慶都を見ているみたいだった!


「あれは司の息子だからだろ?
司の遺伝子をきちんと受け継いでるってことだ

俺らの子どもは
遥の誘惑になんか負けねぇよ

俺を見てみろ
遥を好きになってねぇだろ?」

「………少し心配…」

「夕也のヤツにもいい機会だろ
アイツ、友達いねぇんだから
遥の息子と友達になれるチャンスだろ?」

「た、確かに…!」


夕也は自分でいうのもなんだけど…
とっても優しい子だ

でも、周りの人たちがヤクザの息子っていう偏見を抱いていて夕也と友達にならせようとしない