────・・・◇◆◇
貴方が私の名前を零して世界が戻った後。
左手を重ね合うことは叶わずに引き離された私は、溢れ出す涙を零しながら貴方の姿をずっと見ていました。
地面に押しつけられながら、私を見ることをやめなかった貴方と同じ様に。
そして、寄り添っていく人が変わり、姓も、住む場所も、温められる手も色んな事が変わってしまいましたが。
それでも───・・・
左手に感じる温もりがなくなっても。
愛すべき存在が生まれたとしても。
それでも、
貴方を想うことをやめなかった。
夢で出逢った姫に言われたとおりに。

