千代紙の小鳥



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貴方が私の名前を零して世界が戻った後。

左手を重ね合うことは叶わずに引き離された私は、溢れ出す涙を零しながら貴方の姿をずっと見ていました。

地面に押しつけられながら、私を見ることをやめなかった貴方と同じ様に。


そして、寄り添っていく人が変わり、姓も、住む場所も、温められる手も色んな事が変わってしまいましたが。



それでも───・・・


左手に感じる温もりがなくなっても。

愛すべき存在が生まれたとしても。




それでも、

貴方を想うことをやめなかった。



夢で出逢った姫に言われたとおりに。