千代紙の小鳥







 無色だった。

 何もかも──・・・


リュウジに向かって伸ばした左手の色も、

リュウジの色素の薄い瞳の色も、

リュウジを霞ませようとする花びらの色も、

リュウジの左手首に見えた蜻蛉玉の色も、

リュウジが私に向かって伸ばす左手の色も、




 総てが、色を無くした世界。