魔導王国『クラウニア』


この国の王『クラウス』


その前に膝まつき

見上げる2人。


1人は漆黒の髪を長く伸ばした少女。
紫の瞳は怪しく輝く。
その美しい顔に表情はなく、
ただ静かに運命をききいれる。

もう1人は少女と同じ年くらいの少年。
髪は透きとおるような白髪で
左側を大量のピンで止めている。
空を映したような蒼い瞳は
今は大きく見開かれ、
王の言葉を受け入れられずにいた。



『 お前達はいずれ

この国の脅威となるやもしれない

その前に……



死んでもらうぞ 』


あまりに理不尽な

死の宣告だった…